今回、紹介するツールワゴン「Beta タンクトロリー C25」は日本ではまだ、あまりメジャーでは無いテーブルタイプのツールワゴンですが欧州では超ロングセラーであり今もBetaを代表する商品として象徴的な存在です。
鮮やかなオレンジカラーや引き出し式では無い、おしゃれな開閉ギミックは日本にはない歴史あるイタリアの工具文化を感じさせます。
この記事では、その魅力や使い勝手、そして誕生秘話を紹介していきます。
誕生ストーリー
遡ること、今から50年以上前の1969年のこと。Beta創業者の孫であるサンドロがレストランのでの夕食の際、最後のドルチェを注文するとワゴンに載せられた色とりどりのケーキが運ばれ、同席した家族は楽しそうに好きなドルチェを手にした。
そこからBetaの歴史を変えるアイディアが生まれました。
「ワゴンに載せられたドルチェを運ぶ時の楽しさは、メカニックが工具を手にするときと同じはず。ワゴンに工具を載せれば、ドルチェを選ぶように工具選びが便利になるはずだ」
そのアイディアから生まれたワゴンはメカニックの動線を変え「工具は取りに行くのではなく、好きなだけ工具を手元に持っていって広げた工具から好きなものを選ぶ」Betaの歴史を変える大ヒット商品は、イタリアの食文化といえるレストランでの食後のドルチェ選びから生まれました。
~工具の本 魅惑のイタリア工具探求の旅~参照
今回、入荷した経緯はこの工具の本を見たお客様からの熱烈な要望により実現しました。
特徴的な開閉ギミック
上段は、上から開けて折り畳むことで開く特徴的な開閉ギミックになっております。
引き出し式には、無いメリットとして工具が上から全て見通せるので、素早く必要な工具を手に取ることができます。また、折り畳んだ場所はトレーとして無駄なく使用できます。
最上段は、ローラーが付いており左右に動かすことができ、取り外すこともできます。
(ラチェットやソケット用のトレーも必要なければ取り外し可能です。)
中段は取り外し入れ替え可能のトレー
中段には、取り外しができ左右入れ替えることができるトレーが付いております。
取り外したパーツ類を一時的に置く場所としたり、小物入れとして使用できそうです。
取り外せば、下段のスペースを最大限利用できます。
下段は余裕たっぷりのスペース
下段は、大型の物でも収納できる余裕たっぷりのスペースになっております。
全体を通して観ると、収納するというよりも何がどこにあるか一目でわかり、そしてすぐに手に取ることができる一貫して作業性が向上するようにと意識された作りになっております。
まとめ
一見癖のあるツールワゴンかと思われるかもしれませんが、よくよく観察すると作業性向上させるために、わかりやすさと工具をすぐ手に取りやすいよう作られた欧州での超ロングセラーが納得できる非常に使い勝手が良いツールワゴンだと思います。
作業性だけでなく何よりも、独特の開閉ギミックから工具が並ぶ瞬間はドルチェを選ぶ時のように工具選びが楽しい時間に変わる使っていて楽しいツールワゴンです。
また、歴史ある工具ブランドの背景に思いを馳せながら、使用するとより愛着が湧くかもしれません。