カタログには載っていない工具の話(WERA)Vol.2

普段聞くことができないメーカーのあれこれについて知ることができるブログ第2弾。
今回は、特徴的な形状が多い工具を開発するWERAについてお話を伺いました。
なんと今回は、WERA本社よりデジタルマーケティング責任者のDanielさん、国内営業 フランクさん、高岡さん、理武さんへ直接インタビューをさせて頂きました。

WERAというブランドについて

通販部)WERAといえば、ブランドカラーの黒と緑の色ですが、まだWERAを知らない方に向けて、一言でいうとどのようなブランドでしょうか。

Daniel)弊社は「より簡単に、より安全に、より楽しく」をモットーに、使いやすさや安全性だけでなく、工具を使うこと自体の楽しさも追求することによって、最終的にユーザーの生活を豊かにする工具ブランドです。

通販部)ありがとうございます!おっしゃる通り、貴社のHPからも製品に対する情熱や、楽しんでいる雰囲気が伝わってきます。
貴社といえば、ドライバーの印象が強いのですが、ロゴはドライバーのグリップ形状をモチーフにしているのでしょうか?

Daniel)はい、そうです!弊社を代表するクラフトフォームハンドルをモチーフにしています。
このハンドルは、握りやすさや力の伝えやすさを考えて、人間工学に基づいて設計されたものなんです。
今ではWeraを象徴する存在になっていますね。
そのハンドルをロゴにすることで、「Weraといえばこれ」というブランドイメージにもつながっていると思います。

通販部)粘土をぎゅっと握った時にできる形状でしたよね?初めて見た時は衝撃を受けました!
まさに、ユーザーの目線に立っていないとこの発想はなかなか思いつかないですよね。

「Be a Tool Rebels」という言葉を掲げていますが、この言葉にはどのような想いが込められているのでしょうか。

Daniel)個人的には、「Be a Tool Rebel」という言葉には、工具に対する従来の考え方にとらわれず、さまざまなことに挑戦し、新しいことに取り組んでいこうというメッセージが込められていると考えています。
以前、Weraには別のスローガンがありましたが、Weraならではの独自性をより明確に伝えられる言葉が必要だということで、現在のスローガンに変更されました。
弊社では、ドライバーやレンチのように何十年も前からある工具に対しても、「本当にこれがベストなのか?」と考え続けています。
普通なら「昔からこうだから」で終わってしまうことも、そこで終わらせず、常に新しいアイデアに挑戦し続けているんです。この「Be a Tool Rebel」はそういった姿勢を表現しているんだと思います。

通販部)常に新しいアイデアを出し続けているという事で、ジョーカーやサイクロップラチェットハンドル等、他メーカーにはない形状をしている工具の開発に繋がっているのかと思いますが、これはどういったことから思いつくのでしょうか。

Daniel)常にあらゆるものと工具と結び付けて、「これは工具にできないか?」「こんな形状はどうか?」を考え続ける、いわゆる「工具好き」が弊社にもたくさんいます(笑)
商品名なども身近なものからインスピレーションを受けて、つけている商品もありますよ。

通販部)「工具好き」はたくさんいそうですね!
今発売されている工具の中で、身近なものから名前を受けた商品はありますか?

Daniel)例えば、独自の保持機能と特徴的な形状を備えた両口スパナの「Joker」です。狭い場所で作業しなければならないときに、まさに頼りになる「切り札(Joker)」のような存在です。また、ラチェットレンチの「Zyklop」は、額の中央に大きな目が一つある、ギリシャ神話に登場する巨人族「キュクロープス」にちなんで名付けられたそうです。

通販部)確かに!そう言われてみると、名前だけでなく形状にも共通点がありますね。
工具の機能だけでなく、商品名にもWeraらしい遊び心が感じられますね!

WERAらしさを生み出す、社員の情熱と企業文化

通販部)実際に働かれているWERAの社員の皆さんは、どのような方が多いのでしょうか?また、Danielさんが「Weraらしい」と感じる社風や文化があれば教えてください。

Daniel)Weraらしいと感じるのは、社員一人ひとりが自分の仕事や工具に対して、強い情熱と誇りを持っているところですね。
工具は、ただネジを回すための道具と思われることもありますが、弊社ではそこに新しいアイデアや使う人への想いを込めて、もっと良い工具を作ろうとしています。
私が特にうれしいのは、展示会などでWeraの工具を見て、目を輝かせてくださるお客様がいることなんです。
そうした姿を見ると、工具は単なる道具ではなく、人をワクワクさせる力も持っているんだなと感じます。
自由な発想やチャレンジ精神を大切にするところが、Weraらしい文化だと思いますね。

通販部)工具を通じて、使う人に驚きや楽しさまで届けようとしているんですね!
そうした姿勢は、工具づくりだけでなく、Weraのさまざまな活動にも表れているように感じます。
例えば、サイクリングチームやトライアスロン大会、音楽フェスなど、工具業界以外での活動も積極的に行われていますが、どのような想いから取り組まれているのでしょうか?

Daniel)工具業界以外のイベントにも参加するのは、普段とは違う環境で、まだWeraを知らない方々と出会う機会になるからです。
例えば、サイクリングを楽しむ方にとって、自転車のメンテナンスに工具は欠かせませんよね。
また、音楽フェスのように、皆さんが休日を楽しんでいる場所でWeraの工具に触れてもらうことで、私たちの製品を知るきっかけになったり、楽しい思い出の一部になったりすればいいなと思っています。
音楽フェスへの参加も、単に非日常的なイベントに参加したいという理由だけで始めたわけではありません。実は社内にロックやメタルが好きな社員が多かったことも、きっかけの一つなんです。
そこから活動が広がり、今ではフェス側から声をかけていただく機会も増えています。
こうしたイベントでは、単に製品を紹介するだけでなく、共通の趣味を通じて自然なつながりが生まれます。
そうした壁のない、本物のつながりの中でWeraを知ってもらえることが、この活動の魅力だと思います!

通販部) 社員の皆さんの「好き」がきっかけで、活動が広がっていったというのは面白いですね!
Weraの公式サイトや動画を拝見していても、ロックカルチャーとのつながりを強く感じます。
こうした「ロック精神」は、ブランドづくりや製品開発にも反映されているのでしょうか?

Daniel)ええ、その通りだと思います!
冒頭でもお話しした「Be a Tool Rebel」には、ロックンロールのように既存の常識にとらわれず、新しいことに挑戦する姿勢が込められていると考えています。
例えば、「Zyklop Metal」というラチェットがありますが、製品名の「Metal」とヘビーメタルを結びつけるような遊び心も、その一つですね。

ほかにも、公式動画ではロック調の音楽が使われていたり、メタルフェスに出展したりと、製品だけでなくブランドの見せ方にもロックカルチャーが反映されているんです。
こうした取り組みでは、製品開発とマーケティングが連携することも大切です。
工具の機能だけでなく、Weraらしい世界観や面白さまで伝えることで、ブランドに興味を持っていただくきっかけになると思います。
私自身、工具メーカーという枠にとらわれず、さまざまな形でWeraらしさを表現していくところが好きですね。

通販部) なるほど!「Be a Tool Rebel」という言葉が、工具づくりだけでなく、ブランド全体の活動にもつながっているんですね。
ここまでWeraの考え方や文化について伺ってきましたが、Danielさんが「これだけは他社に負けない」と自信を持って言えるWeraの強みは何でしょうか?

Daniel)それは、「工具に新しい発想やワクワク感をプラスするところ」ですね!
工具はネジを回したり、部品を固定したりするための道具ですが、弊社はそれだけで終わらせません。
「もっと使いやすくできないか?」という機能面はもちろん、「どうすれば使う人に驚きや楽しさを感じてもらえるか?」というところまで考えています。
実際に展示会でも、Weraの工具を見て「こんな工具があるんだ!」と興味を持ってくださるお客様がたくさんいます。
そうした姿を見るとうれしいですし、Weraらしさを感じますね。
性能や品質を追求するのはもちろん、そこに遊び心や新しい発想を加え、工具を使う人の気持ちまで動かそうとする。そこが弊社の一番の強みだと思っています。

通販部)ありがとうございます!
単に使いやすい工具を作るだけでなく、手にした人をワクワクさせることまで大切にしているのですね。
今回のお話を通じて、Weraの独創的な工具が生まれる背景には、社員の皆さんの工具に対する情熱や、常識にとらわれないチャレンジ精神があるのだと感じました!

Weraの工具に込められた、使いやすさへのこだわり

通販部) Weraといえばドライバーが有名ですが、クラフトフォームハンドルやレーザーチップなど、独自の技術が数多く採用されていますよね。それぞれの特徴や開発背景について改めて教えてください。

Daniel) まず知っていただきたいのが、やっぱり「クラフトフォームハンドル」です。
先程お伝えしたように、人間工学に基づき、ボールを握ったときの手の形などを参考に、自然に握れて効率よく力を伝えられる形状を追求しています。また、素早く回すための硬い部分と、しっかり握って力を伝えるための柔らかい部分を組み合わせているのも特徴です。

もう一つの技術に、「レーザーチップ(Lasertip)」があります。
ドライバーを使う際、ネジから滑り落ちないようにするには、かなりの力をかけて押さえる必要があります。そうしなければ、ネジを傷めたり、自分自身がケガをしたりする恐れがあるからです。つまり、滑りを防ぐためには、ドライバーの先端をネジにしっかりと押し当てておく必要があるのです。
レーザーチップは、レーザー加工によってドライバーの先端に微細な凹凸を設け、ネジへの食いつきを高めることで、滑りにくくする技術です。
これにより、ネジ頭を傷めるリスクを減らし、よりスムーズに作業を進めることができます。
こうした技術は、実際に工具を使う人たちが感じているちょっとした不便を、技術によって解決するという、まさに弊社らしい製品の一例だと思います。

通販部) なるほど!特徴的なデザインにも、使いやすさを追求した理由があるんですね。
こうした工具を開発するうえで、最も大切にしている考え方は何でしょうか?

Daniel)「より簡単に、より安全に、そしてより楽しく」という3つの考え方です。
単にネジを回すだけでなく、どうすれば作業が簡単で安全になるのか、さらに使うこと自体を楽しんでもらえるのかを考えています。
弊社の工具は特徴的なデザインが多いですが、目立つことが目的ではなく、使う人のことを考えて機能を追求した結果なんです。

Wera担当者が選ぶ、おすすめの工具とは?

通販部)では、国内営業担当の高岡さんご自身が「もっと知ってほしい!」と思う、隠れたおすすめ工具はありますか?

高岡) 個人的には、「ギターメンテナンスセット」ですね!
Weraというとプロ向けの工具という印象が強いと思いますが、実はギター専用の工具セットもあるんです。

開発の背景には、社内にギター好きが多かったことや、会社としてメタルフェスに参加していたことも関係しています。
世の中にはたくさんのギターがある一方で、ギターのメンテナンスに必要な工具をまとめたセットがないことに気づき、「それなら自分たちで作ろう!」という発想から開発につながりました。
セットには、トラスロッド調整用の六角レンチや弦交換に便利なストリングワインダー、Input Jackerなどが入っています。さらに、Weraオリジナルのピックや缶ケースまで付属しているんですよ!

音楽好きな社員のアイデアが形になった、Weraらしい遊び心のある製品だと思います。

通販部) ギター専用の工具セットまであるんですね!先ほどお話しいただいたロックカルチャーとのつながりも感じられますね。
では、初めてWeraの工具を使う方には、どの商品をおすすめしたいですか?

Daniel) 初めての方には、「Kraftform Kompakt 20 RA-R」をおすすめします!
ハンドルの中に6本のビットが収納されていて、後部のボタンを押すと、シュッとビットが出てくるんです。

さらにラチェット機構も搭載しており、ネジを素早く回せるほか、回転方向も簡単に切り替えられます。
コンパクトで持ち運びにも便利ですし、Weraの機能性と遊び心が詰まった1本ですね!

通販部) まさにWeraらしい工具ですね!
ちなみに、これまでの製品の中で、特に開発が大変だったと思う商品や、印象に残っている商品はありますか?

Daniel) 個人的に印象に残っているのは、Safe-Torque A1ですね。
通常のトルクレンチとは異なり、トルク機能をオフにすることで、一般的なラチェットとして緩め作業にも使用できます。さらに逆ネジのトルク管理にも対応しています。

設定トルクに達すると空回りして締めすぎを防ぐ機構もあり、これだけの機能を一つにまとめるのは、開発も大変だったのではないかと思います。
実際に使ってみても操作が簡単で、トルクレンチの固定観念を覆してくれる面白い製品だと感じています。

Weraの品質を支えるこだわりと、これからの挑戦

通販部) Weraの工具には、さまざまな技術やアイデアが詰まっているんですね。
そうした製品の品質を維持するために、製造工程や検査で特に大切にしていることはありますか?

Daniel) 大切なのは、素材の段階から製造、検査まで、一つひとつの工程をしっかり管理することです。
例えば、弊社のドライバーは完成した製品を1本1本検品しています。また、多くの製品を自社工場で製造し、工程を管理することで品質の維持に努めています。
「より安全に」という考え方のもと、細かな部分まで妥協せず品質を追求することが、Weraの信頼につながっていると思います。

通販部) ありがとうございます!
最後に、今後発売予定の商品や、これから注目してほしい商品があれば教えてください。

Daniel) 実は、つい最近、秋の新商品が登場したばかりなんです!
弊社では年に2回、新製品を発表しており、今回もセット品のラインナップが増えました。
中でも注目してほしいのが、「ローラーキャビネット」です。

これまでは工具がセットになったモデルのみでしたが、今回はお客様からのご要望にお応えして、工具が入っていないキャビネット単体のモデルが登場しました!
Weraは、常に「もっと改善できないか」「次は何に挑戦できるか」を考え続けています。
これからもWeraらしいアイデアと品質を大切に、新しい製品を生み出していきたいですね。
ファクトリーギアさん、ぜひローラーキャビネットを店頭に置いてください!(笑)

通販部) ぜひ検討させていただきます!(笑)

常識にとらわれない挑戦。Weraが目指すこれからの工具づくり

通販部) 電動工具やデジタル技術の進化など、工具業界も大きく変化していますが、Weraは今後どのような工具づくりを目指していくのでしょうか?

Daniel) 弊社は、そうした変化を前向きに捉え、新しいことに挑戦し続ける会社だと思います。
大切なのは、これまでの常識にとらわれず、自由な発想で考えることです。
例えば、用途に合わせた工具セットの開発など、実際に作業する方が抱える課題を見つけ、解決していくこともその一つですね。
また、AIなどの技術を活用して効率化できる部分は効率化し、その分、人間はもっとクリエイティブで型破りな発想が求められる仕事に力を注いでいく。
そうすることで、これまでにないアイデアや製品が生まれるのではないでしょうか。

これまで手をつけてこなかった分野にも挑戦し、常に進化を続けていく。

これからどんな新しい製品が生まれるのか、私自身も楽しみにしています!

通販部) ありがとうございます!今後、Weraからどんな新しい工具が登場するのか、私たちも楽しみです!
それでは最後に、現在Weraをご愛用いただいている皆様、そしてこれからWeraを知る方へメッセージをお願いいたします。

Daniel) いつもWeraをご愛用いただいている皆様、本当にありがとうございます!
展示会やSNSなどで「Weraは使いやすい!」「Weraを気に入っています!」といったお声をいただけることが、私たちの大きな励みになっています。
私たちは、工具を単なる作業のための道具ではなく、皆様の想像力や創造性を支えるものだと考えています。
作業をより簡単に、より安全に、そして何より楽しくすることで、皆様のアイデアを実現するお手伝いができればうれしいです。
これからも皆様のものづくりや新しい挑戦を支えられるよう、Weraらしいアイデアにあふれた工具をお届けしていきます。

これからのWeraにも、ぜひご期待ください!

通販部)本日は貴重なお話をありがとうございました!

今回のインタビューを通じて、Weraの独創的な工具の裏側には、常識にとらわれず新しいことに挑戦し続ける「Be a Tool Rebel」の精神があることを改めて感じました。

これからもファクトリーギアでは、Weraの魅力を皆様にお届けしていきたいと思います!

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